【幸福の「資本論」】を読んで
久しぶりに読書感想である
幸福の「資本」論―――あなたの未来を決める「3つの資本」と「8つの人生パターン」
- 作者: 橘玲
- 出版社/メーカー: ダイヤモンド社
- 発売日: 2017/06/15
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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どうすれば人生の幸福度をあげられるのか
本書は人生における持つべき3つの資本について述べた本である。資本論とはタイトルがとっつきにくいが、内容は極めてわかりやすく書かれている。
転職検討中へおすすめ
まさしく私、転職を考えていたのだけれども、この考え方にであえたのは大きかったと思う。今後生きていくに当たってなにを意識していかなければならないのか、シンプルに教えてくれるのが本書である。今後の人生どうすれば幸福になるのか、ある程度社会と言うものがわかりはじめて迷いだした20代30代におすすめである。
大切な3つの資本
著者はこの3つの資本を運用することで富を生み出し、幸福になれると述べている。
・金融資産(資本)
・人的資本
・社会資本
である。
金融資産 は( 不動産 を 含め た) 財産、 人的 資本 は 働い て お金 を 稼ぐ 能力、 社会資本 は 家族 や 友だち の ネットワーク の こと でし た。
これらの3つを完璧に揃えることはなかなか難しいが、3つともない状態は最貧困を意味するという。
自分に照らし合わせたときの危機感
私はこの3つの資本を見た時、危機感を覚えた。
金融資産なんてものは投資をしているといってもたかが知れている。貯金額なんてほとんどないようなものだ。人的資本は、経理スキル営業スキル多少あるにしても、プロとしてはまだまだである。社会資本はもともと内向的なのでそんなたくさん友達がいるわけではない。
そう考えた時に「まずい」と思った。
そう、この3つの資本がないものは「貧困」なのだ。
これが現実なのだと思い知らされた瞬間だった。
人生100年時代だからこそ考えたい
3つ資本の中で20代で何を重視すればいいか考えた時、やはり人的資本なのではないのかと思った。金融資産はある程度の規模がないと機能しないし、時間をかけて育てていく必要がある。社会資本も重要とわかってはいるけど、今あるつながりを大切にし、今後 弱いつながりを時間をかけて構築して行きたい。
やはり我々若い世代はこれからずっと何かしらの価値を生み出し食べて行く必要がある。そこで重要なのは自分の市場価値、人的資本ではないのだろうか。
年金ももらえるかわからない一方で、寿命は伸びていく、そんな時代を生きるのに必要なのは生きていく力である。著者の生涯現役戦略という言葉が印象的だ。
年齢 に かかわら ず 弱い つながり を 維持 し つつ、 フリーエージェント として プロジェクト 型 の 仕事 を する「 生涯 現役 戦略」 の 方 が はるか に 効果的 な こと は 明らか です。
生涯現役戦略を取るために
日本と欧米の働きかたを「メンバーシップ型」と「ジョブ型」という表現で比較している。ゼネラリストとしてその企業でしか使えない能力を磨く日本型と、スペシャリストとしてそのプロジェクトごとに仕事をしていく欧米型と比較されるが、終身雇用が崩壊する日本においてスペシャリスト型の人間が重宝されるのは想像に容易い。
人的資本を増やしつつ、それを運用するに適しているのはこれからの時代圧倒的にスペシャリストでかつ好きなことを仕事にする人であろう。
今後の人生戦略を再考するきっかけとなる本
人生100年時代とたくさんの事をやれる時間が増えていい時代である。一方でそれだけ食べていける力をつけなければならない時代になった。今の自分が何をすべきなのか、なにに自分を投下すべきなのか考えさせられる一冊であった。
では、またね。