【敗者のゲーム】を読んで
株式投資に関する本は世の中にたくさんありますが敗者のゲームは運用哲学のバイブルと呼ばれてるぐらいの名著です。 昨今の自粛ムードの影響もあり時間があったので一見骨太そうな本書ですが読んでみることにしました。
本書の想定読者層なんですがある程度投資を経験しある程度知識がある人であればとてもスムーズに理解することができる本ではないかなと思います。
何より著者のの一番のメッセージは「市場に勝とうとすることは無意味である」 という一見投資では勝てないのかと思わせるような強いメッセージ性があります。
個人的に気になった点を挙げていきます
負けないことが大切
株式相場にはいろんな人が参加していますが、大きく分けると機関投資家と個人投資家に分けられます。
しかし市場を支配する95%は機関投資家であり、年がら年中全てのリソースを投入し利益をあげることに尽力している彼らに個人が勝てないわけです。
だから我々はそもそも勝とうとしてはいけないのです。
これは少し余談で、個人的に聞いたことですが、機関投資家や個人でもある程度の資金力のある人というのは、個人が参加してきてもそれをチャンスと捉え、利益を取っていくとのこと。つまり上げ相場で勝てると思った個人が高値で参加してきた時点で売りを出しているということ。あまり考えずに参加している個人は機関投資家に食われてしまうということですね。
著者とてもシンプルな言葉で負けないことの大切さを教えてくれます。
「プロは得点を勝ち取るのに対しアマはミスによって得点を失う 」
運用方針を策定し遵守する
これは個人的にもすごく重要なことだと思っていますがなかなかできている人は少ないのではないかと思っています。 実際私も運用方針が明確にあるかと言われるとすぐパッと出てくるような方針はありません。ざっくりインデックス投資でコツコツと積立をしていくくらいです。
なので私はベースとしては海外株を中心とするインデックス投信で積立をしつつも、国内株も買ったりして、いろんなことに手を出しているのが現状です。
個人的にはこれが完全にダメだとは思っていませんが、やはり著者がいうように、「自分はなぜ投資をしているのか」という部分から考え、「どこまではリスク取れるのか」と明文化して置かないと、世間の流れに流されてしまいそうな感じがします。
このコロナの影響で時間があり相場が不安定な今だからこそ、時間を作ってしっかり運用方針を考え手元に準備したいと思います。
投資は単純である。故に単純なことを実行するのが難しい
これ本当に理解できます。いつも通り毎月決まったタイミングで積み立てるだけじゃ物足りなくなるのです。個別株を見てしまいたくなります。著者はそれこそ敗者のゲームに参加していることになるといっているのです。個人的には個別株は趣味程度の金額で収めるようにし、日々の積立に回せるお金を捻出できるよう家計の支出コントロールに力をいれ、毎月の積立額を上げたいと考えてます。
まとめ
本書はそこまで難解って感じではないので、投資をすこし経験した人には最適なバイブルかと思います。逆にこれから投資をしたい人にとっては株式投資はそこまで甘くないという現実を突きつけられる気もします。
本書から学んだことを生かし、運用方針を策定し、自分の取れるリスクをしっかり把握して長期的な目線で勝つのではなく敗けないないようにしていければと思います!
ではまたね。
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