社会人4年目を迎え「ワークシフト」を読んで働き方について考えた
先日4月1日をもって社会人4年目を迎えてしまいました。3年間今の会社で働いたことになりまっす。今後70歳くらいまで働くこと、つまり50年間くらいは働くことを考えたら3年なんてどーってことない年数かもしれないが、やはり今の時代昔のような年功序列みたいな制度はなくなってるし、今後の働き方も考えないとなーってことで以前から読んでみたかったこちらの本を読んでみました。
ワーク・シフト ― 孤独と貧困から自由になる働き方の未来図〈2025〉
- 作者: リンダ・グラットン,池村千秋
- 出版社/メーカー: プレジデント社
- 発売日: 2012/07/28
- メディア: ハードカバー
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リンダグラットンさんの「ワーク・シフト」という本。
将来の働き方はこうなってますよーと予測してくれて、そのためにはこんなことをしなきゃいけないよ。つまり考え方をこのようにシフトしなきゃいけないですよと読者に向けて主張してます。
個人的に今後の人生を考えるうえで非常に参考になる本でした。
まず、著者は以下のような5つの要因により働く環境がガラッと変わりますと提言してます。
これから起きようとしている変化を突き動かすのは、五つの要因の複雑な相乗効果だ。五つの要因とは、テクノロジーの進化、グローバル化の進展、人口構成の変化と長寿化、社会の変化、そしてエネルギー・環境問題の深刻化である。これらの要因が組み合わさり、働き方の常識の数々が根底から覆る。
①テクノロジーの進化
本書は2012年執筆の本ですが、テクノロジーの進化とか2016年の今となってみればとても時間できますね。
例えばクラウドソーシング、インターネット技術が向上したために、企業が社内の人間に仕事をやらせるわけではなく個人の人間に仕事を依頼して価値を創造する。今までは考えられませんでした。文字起こしなどから始まり、記事の執筆やイラストロゴ作成など一個人に委託するシステムが出来上がってます。育児をしながら仕事できてしまう主婦さんとかもいるらしいですね。
このクラウドソーシングはさらにもっと広がると考えられてます。
クラウドソーシングの衝撃 雇用流動化時代の働き方・雇い方革命 (NextPublishing)
- 作者: 比嘉邦彦,井川甲作
- 出版社/メーカー: インプレスR&D
- 発売日: 2013/06/21
- メディア: オンデマンド (ペーパーバック)
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本書でもクラウドオーソーシングは働き方の革命だといってます。
あとAIとかも最近すごいですね!
AIはもっと技術が向上しそうで簡単な仕事は簡単にもっていかれてしまいそうです。
②グローバル化の進展
もはや人種は関係ないって感じですね、日本を除けば。アメリカの企業ではインド人や中国人が企業のトップで指揮をとってます。日本にいてはあまり実際に実感できませんがいろんなところでこのような光景を見かけます。私も日本の企業であり市場も国内しかみていないところでしか働いていないので実感がありませんが、そうだからこそ危機感は感じてしまいます。将来的に日本にも移民が入ってきたり外資が入ってきやすい環境になったら、内国志向の方は淘汰されてしまいそうですね。
著者は将来的に自動翻訳機が登場して言葉の壁はなくなるとかいってましたが、個人的には言語の壁はそんな簡単になくならないんじゃないかなってなんて思ってしまいます。結局コンピュータが翻訳してもちょっとした認識の違いとかがでてきてしまう気がします。そんなことにならないためにもやはり語学を学ぶことや異文化を受け入れる心構えはしておくべきだなって思いました。
③人口構成の変化と長寿化
日本にいたらすごく実感があることだと思います。益々生産人口は減っていき、高齢人口は増えていくってことです。つまり働き手がいない時代がきてしまうってことですが、それを避けるに今後は高齢者でも働きましょってことになることが考えられますね。65歳で定年して悠遊自適な暮らしをしようと今考えていてもそれは夢で終わることが考えられます。どうせ働くことになりそうなのであれば今のうちからある程度準備していく必要がありそうです。一つは、そもそも働かなくていいようにがっぽり稼いでおくこと。でもこれって現実的じゃない気がします。将来は不確実だからなにが起こるか分からないですからね。そこでもう一つ。将来も楽しく働くために今からその技能や能力を身に着けること。将来一生使える、または応用できる技能や能力を今のうちから身に着けておきたいものです。
④社会の変化
さっきの高齢化もその1つだと思いますし、家族構成とかも大幅に変わってしまいそうですよね。本書でも家族形態は変化するだろうって予測してます。現在よりももっと離婚率は増えるだろうとか予想していて、恐ろしいって印象をもってしまいました。
⑤エネルギー・環境問題の深刻化
最近はあまり取沙汰にされておりませんが、この問題も将来はやはり今よりも深刻になるようです。最近は原油価格がとても低いですが、将来的に資源が少なくなっていって海外出張なんてしなくなってしまういうシナリオが描かれておりました。
本書では現在あるデータを元に将来はこうなってしまうよーっていうシナリオが所々で紹介されています。これを見ててもこんな未来確かに存在しそうって思ってしまいます。
上で挙げた5つの要因で働き方が変わってもいいように筆者は3つの考え方にシフトすることを主張しています。
第一は、広く浅い知識しかもたないゼネラリストから、高度な専門技能を備えたスペシャリストへの〈シフト〉
第二は、孤独に競い合う生き方から、ほかの人と関わり協力し合う生き方への〈シフト〉
第三は、大量消費を志向するライフスタイルから、意義と経験を重んじるバランスの取れたライフスタイルへの〈シフト〉
第一のシフトについてはとても印象的でした。浅く広い知識しか持たないゼネラリストは今後必要とされないということでした。今後求められる人材としてはスペシャリスト。しかもただのスペシャリストではありません。専門技能の連続取得をしてきたスペシャリストだというのでした。今後ゼネラリスト路線でいこうと考えていた私には衝撃でした。所詮浅い知識を持った人間などインターネットが代替してくれるから不要だということです。しかも複数の専門技能も身に着ける必要があるということだったので今後も色んな分野に興味を持ち自分が適するものを見分けてそれを身に着ける努力をすることが必要になるということでした。何かを学ぶことは嫌いではないですが、より深く学ぼうとする気持ちは弱いのでその辺を鍛えていこうと思いました。
第二のシフトではインターネットによって他人と接する機会がなくなったりするからもっと人と関わっていきましょって話でした。私はどちらかというとたくさんの人とわいわいするより一人で行動する方が好きな人間なのでもっとみんなとコミュニケーションする機会を取らないとなっと思いました。決して他人とつるむことが嫌いなわけではありませんよ。
第三のシフトについてはもう自分なりにできてるかなって感じです。何かものを買って消費するよりも、どこか行ったことのない国に行ったり、やったことのないことを体験するほうが自分の満足感を満たすことができるってのは実感してます。マイホームだってもつ必要性もないし、車も現段階で必要性を感じないし。自分にとって必要かそうじゃないか、見栄を張るために買うものでないかとかその辺はもっと考えて行動したいと思います。
本書は中々中身の詰まった内容で本当に働き方というか生き方について考えさせられる本でした。5つの要因と3つのシフトについては心のどこかにとどめておいて将来楽しく人生を過ごすために今何をしなければいけないかと考えて行きたいものです。